パルカワ2

最近はFlutterをやっています

衝動を育む場

孤独に生きよを読んで、岡本太郎の自分の中に孤独を抱けを思い出したので読み返していた。別に孤独に悩んでいるわけではないです。

全体的に"挑め!!!戦え!!!考えよ!!!"という話だと自分は理解したのだが、衝動の話が面白かった。太郎いわく衝動という内側から湧き上がる根源的なエネルギーは誰しもが持っていて、生きがいをもたらす原動力らしい。

 「創造すること」は人間の本能的な衝動だ。

岡本 太郎. 自分の中に孤独を抱け (p. 121). (Function). Kindle Edition. 
 〝描きたい〟というのはつまり、なにか外のものではなく、内にあるものを溢れ出させたい、表現したいという衝動のはずだ。

岡本 太郎. 自分の中に孤独を抱け (p. 122). (Function). Kindle Edition. 

仕事においてもこういう表現したい衝動はある気がしていて、自己形成やキャリア形成で話される「こういう人間になりたい」「こういうことをテーマとしてやりたい」は言い換えると「こういう表現が出来るようになりたい」といえる気がする。

例えば自分は数年前は「変化につよいエンジニアになりたい」がソフトウェアエンジニアとしてのテーマだったわけですが、それに対する衝動はあってそうなるために色々挑戦してきたし、それが支援されていたように思う。今は別のテーマを持っていて活動しているのだが、やることが変わるのでテーマも変わるかもしれない。

この衝動が減退している状態が、孤独に生きよなどで語られる思考停止状態なのではないかと思った。

みんなで衝動を育む

衝動が減退することあるよなぁ!と思っていて調べたら、問いかけの作法に「衝動の枯渇」という定義があった。衝動が枯渇しているときは、思考停止するという話。読んだときにも言及していた。

このように「逸脱の抑止」は、チームメンバーの内発的な動機を阻害する「衝動の枯渇」という現代病を生み出します。衝動とは、人の内側から湧き上がる欲求のことで、子どもの頃から誰しもが持っている本能的な感覚です。ところが、規範から逸脱することを恐れ、関係性が凝り固まったままでは、それが主体的な行動や発想のストッパーとして働き、本来あるはずの衝動に「蓋」がされた状態になります。

安斎勇樹. 問いかけの作法 チームの魅力と才能を引き出す技術【DL特典付き(未収録原稿)】 (p. 54). (Function). Kindle Edition. 

枯渇まではいかなくても減退することは「逸脱の抑止」以外にもあるように思える。

  • 取り掛かりたいテーマが巨大すぎて一人ではどうにかするには大変すぎるが時間もないし周りからの支援がない
  • 取り掛かりたいテーマを見つけて、直すように周りに提言をしたが、周りが「言い出しっぺだからやってよ」と言ってきて、全部やることになるのが続いている
  • 諦める理由が大量にあり、諦めることが常態化している
  • そもそも取り掛かりたいテーマがわからない

これ以外にも子どもが生まれたとか介護が始まったとかの変化によって集中したいものが変わることもあるとは思うし、どうにか出来ることとどうにも出来ないことはあるだろうが組織による支援によってみんなで衝動は育むことも減退させることも出来るんじゃないかと思える。

ここまで書いて気付いたが、衝動を育むにはどうすればいいかは、内発的動機づけでめちゃくちゃ語られているような気がするし、衝動と内発的動機は一緒じゃんってかなり今更気づいた。

人はなぜ働くかでいえば「お金」と「自己形成」のためでしかないと自分は思っていて、自分は比較的お金の優先順位は低いほうなので、自分にとっては職場がみんなで衝動を育む場であることがかなり重要だなと思った。